それいゆ・2020年7月号「福ちゃん先生のLife Story ~あなたが本当に望んでいるのは、どんな人生の物語ですか~」より抜粋
うまくコミュニケーションをとるために大事なことは、「自分らしさを知る」こと
実は、コミュニケーション不全は、「自分のことを自分自身がわかっていない」場合に生じます。たとえば、医療事務のAさんに、「なるべく早くやってください。」という依頼をしたとします。ところがAさんはなかなかやってくれません。こんなとき、あなたならどう思いますか?
僕なら、とてもイライラします。
僕は、臨機応変な対応を好み、今すぐ動きたいタイプで、僕の「なるべく早く」は「たった、今すぐに」という意味を含んでいます。
だから、「なるべく早くやってね」と伝えたのに、Aさんがなかなか動いてくれないと、
「なぜこの人は、僕の言うことを聞いてくれないのだろう」とイライラします。
他者との違いを知るために「自分らしさ」の傾向を知る
秒単位で動きたい僕ですが、頼まれごとをしたAさんは僕とは違うかもしれません。
行動する前に、やる順番を大切にしたり、様々な可能性を吟味してリスクを洗い出したりしたい人だとしたら、「なるべく早く」は、「たった今、すぐに」ということを意味しないでしょう。
相手を動かしたいのではなく、自分を守りたい
人は、イライラの原因を自分の外に求めてしまいます。相手が自分の思い通りに動いてくれないからイライラすると思いがちです。
でも本当は、Aさんの行動に対して反応しているのは自分自身の価値観です。
自分自身が大切にしている「スピード感や臨機応変さ」という価値観が満たされないからイライラするのです。
自分自身が大切にしている価値観がわかったら、「今すぐにやって欲しいのだけれど、できますか?」といった伝え方に変えることができます。
自分の価値観を満たすような形で相手に伝えることで、相手はこちらのニーズを理解して行動し、その結果自分の価値観が満たされることにつながります。さらに、相手の価値観を尊重できればなおいいですね。
そのためにも、まずは自分らしさを知り、自分自身の価値観を認めましょう。それが、相手の価値観を理解し、尊重することへの第一歩となります。
4月からはきっともっとイライラする介護業界
2021年介護報酬改定では、科学的介護の視点が加えられ、これまで以上に記録業務が増えることが簡単に予測できます。コロナへの対応も果てしなく、手指衛生を都度行いながら今以上に記録が増えるとなると、どれだけ大らかな人でもイライラするでしょう。しかし、だからこそ、そのイライラを放置せず、向き合いコントロールする視点がより重要になります。
福ちゃん先生の連載をまとめました
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福田先生は保育分野でも活躍されています
最近はベネッセさんが運営されている「園内研修サービス」でのお仕事(講師)もはじめられたそうです(すごい!)。
https://hoiku.benesse.ne.jp/hoiaca/unlimited/
「それいゆ」読者の皆様の中には、院内保育園や託児所をお持ちの経営者の方も多いと思います。ホイクテラスアカデミーでは、発達支援・救命・マナーなど、保育に役立つ全テーマが見放題とのこと。それも園の職員全員で見放題とか(すごい!)。すきま時間を活用した園内研修で、園全体でスキルアップが図れると評判です。こちらもぜひご検討くださいませ。