部下の育て方がわからない。そんな相談をよく受けます。
医療・介護の事務の場合、そもそもご自身が教育研修を受けていないため、部下を持った途端、途方に暮れる…そんなご経験はありませんか?
今回ご紹介したいのは、そんな方にお薦め一冊です。
「40代でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方」
発売されるや否やまたたく間にマーケティング部門でAmazon1位となった話題本です。
著者である寺澤さんは、灘から東大に進んだ秀才ですが、勉強と仕事は別物、ということで、新人時代には、仕事に対する考え方がまとまらず迷ったこともあったとか?
きっかけは上司Nさんとの出会い
仕事に対する向き合い方が定まらずにいた寺澤さんの転機となったのは、前職で彼の指導係になった上司Nさんとの出会いでした。
話好きの上司Nさんは、ことあるごとに、寺澤さん(ともう一人の女性)をホワイトボードの前に座らせては、
「美味しいカレーを作るには何が必要か要素分解してみて」
そんな独特の質問を投げかけたそうです。
当然ですが、
「美味しいカレーを作るには、美味しいカレー粉と美味しい野菜と美味しいお肉と…」
なんて答えていてはいけません。Nさんに「視野が狭い。もっと全体像を見ないと!」と指導されてしまいます。
この本は、そんな上司Nさんと新人寺澤さんのやり取りをまとめたものです。
対話調でわかりやすく描かれていますので、サクサクと読めてしまうけれど、フレームワーク満載なんです。しかも「考える」とはどういうことなのか。思考の広げ方はどうすれば良いのか、ということについてもわかりやすい表現で紹介されていますので、ロジカルシンキング入門本としても活用できます。それで「マーケティング部門」第一位なんですね~。
でも、美味しいカレーの全体像って…?気になる方はぜひ手に取ってみてください。kindle本なのでご注意を。書店では購入できません。
思いつきで指導していた自分を反省
私には部下がいませんが、子どもを叱る時を思い出し、ちょっと反省してしまいました。
さまざまな経験のない子供は、悪気なく「思いつき」で動きます。生活するうえで彼らのその「思いつき」の選択は最良ではないこともあり、親である私はつい指導をするのですが、その指導方法こそ「思いつき」ではなかったか?
いやいや、間違いなく「思いつき」で指導してました~。どんな風に伝えれば、そのことについて知識も経験もない人が理解できるのか。考えることができるのか。経験値の低い相手だからこそ、ロジカルに指導する視点が大事ですよね?
著者の寺澤さんはこんな方
1976年大阪府生まれ。灘高校、東京大学経済学部卒。複合機メーカーのマーケティング部→経営企画室→GAFA事業企画部長。ロジカルシンキングとホワイトボード好きらしいです。