こんにちわ、
M&Cパートナーコンサルティング社外報「それいゆ」担当です。
さて、「それいゆ」にて2019年10月~11月号に取り上げた
「ゆうの森」さまが、
10年前に出版し、
多くの患者さんやご家族さん医療・介護従事者の皆さんに
勇気を与えた
「家(うち)で看取ると云うこと」
がリニューアルされたというので
早速購入してみました。
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【ゆうの森さまホームページ】
tampopo-clinic.com
■20周年記念ページも
http://www.tampopo-clinic.com/aboutus/20th.html
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★冊子の購入はこちら
http://www.drtampopo.jp/book.html
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「医療法人ゆうの森」さまは、
言わずと知れた、たんぽぽ先生が運営されている
愛媛県松山市の在宅医療を主体とする医療機関です。
冊子のはじまりとそれを読む人
もともと、たんぽぽ先生は、
看取り期の患者さんやご家族さんに、
看取り期の身体の変化や心構え
をまとめた数枚の用紙お渡しになっていたそうです。
それを冊子にされたのが、
「家(うち)で看取ると云うこと」。
「在宅で看取ろう!」と覚悟を決めても、
亡くなる時の変化に耐えきれず、
救急車を呼んでしまう
そのようなことは、よく聞きます。
私の家族も在宅で祖母を看取る時は、
「家に連れて帰る」
と覚悟を決めた後も悩み、
不安に押しつぶされてしまい、
日ごとに意見を変えていました。
そのような時、私は、
「悩んでもいいの、気持ちを変えてもいいの」
と家族を励ましたのですが、
それができたのは、
「この冊子のおかげだった」
と思います。
結果として、
家族にとっても、おそらく本人にとっても、
とても良い看取りができた、
と思います。
ほんとうに、この冊子には、どれだけ勇気をもらったか。
「お帰りなさい」からはじまる32ページ、優しいけれど、それだけではない。
前半は、在宅で逝くということ、
死はどういうものなのか、
について語られ、
15ページからは、
自分らしく生きたいと願った40代の女性、
38歳で脳腫瘍が見つかったお父さん、
老衰で逝った方など、
それぞれの形で旅だった方の
エピソードが綴られています。
そして後半は、
「そのとき」に関するお話。
看取りが近づいた人に起こる
からだの変化や心構えなど
当事者の方にとっては、
苦しくて読み進めていけないような
ことも書いてあります。
むすびに
ぬくもりがあるイラストに柔らかい文体、
開かれてた平易な言葉が使われていて、
誰にでも伝わる、とても素敵な冊子ですが、
ただ、それだけではなくって
「人は食べられないから亡くなるのではなく、
亡くなる前だから食べられないのです」(13P)
といった、
たんぽぽ先生の生死に対する信念も
染みこんでいます。
延命への判断は、
その人や家族が選ぶものであって、
どんな決断も尊重されるべきですし
最期の時に点滴をいれるか・いれないか、
そんな議論には
賛否両論もあると思いますが、
圧倒的な数を看取ってきた、
たんぽぽ先生の言葉は、
やはり重たく、
1つの選択肢として知っておいていただきたい
そう思います。
「家(うち)で看取ると云うこと」
アドバンスケアプランニングを考える上でも
参考になると思います。