医療機関や介護施設において特にセンシティブな問題に個人情報があります。これに関連する動きとして、『医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律(通称:次世代医療基盤法)』が、2018年5月11日に施行されていることをご存じでしょうか。
次世代医療基盤法とは、医療情報を患者様ご本人と特定できない様に匿名加工処理を行い、健康・医療分野における研究開発に利活用し、日本の医療の発展、健康長寿社会の実現に繋げるための法律です。個人情報保護法との関連があり判断に困る方がおられると思いますが、国からは、制度の趣旨をご理解の上、認定事業者に対する医療情報の提供について協力を求められます。医療情報の提供に当たっては、研究倫理指針の適用が除外されるため、倫理審査委員会の承認が不要とのことです。
自らが受けた治療や保健指導の内容や結果をデータとして提供することに微妙な気持ちを持つ人もいるかと考えられますが、研究・分析のために提供することで患者・国民全体のメリットとして還元されます。これは有意義なことです。医療機関や介護施設は、その法律の内容をよく確認し賛同できる場合は、ぜひ広報活動の一環などでご紹介なさるといいと考えます。

内閣府では、医療機関を始めとする医療情報取扱事業者が、待合室などの院内において放映できる、次世代医療基盤法に関する広報動画を作成しています。上手に活用しましょう。
http://wwwc.cao.go.jp/lib_023/digital_signage3_jp.html

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