LifeStory

「スタッフに、“自分の想い”が伝わらずヤキモキします…」という院長先生あるあるに福ちゃん先生が答えます。

Bonjour!「それいゆ」編集部・瓜生です。先月から、当誌で始まった、「福ちゃん先生のLife Story」。いきなり好評をいただいています。やはりコミュニケーションにお悩みの先生は多いようですね。

8月号は、

患者さんに最善のサービスを提供したいため、スタッフには日々勉強をし
てほしいのですが、なかなか思うようにいきません。とくに事務系のス
タッフに自分の想いが伝わらず、ヤキモキします。

というお悩みに答えていただきました。

ちなみに福田幸寛先生はこんな方

東京医科歯科大学附属病院で理学療法士として従事しながら医師を志す。2013年富山大学医学部卒業。その後、名古屋大学附属病院救急科で救急外来と集中治療を学ぶ中で、「人生に寄り添う医療をしたい」という原点に立ち、筑波大学総合診療プログラムで家庭医療専門医を取得。ストレングスファインダーコーチや次世代ファミリーコーチングのコーチとしても活動。

自分の想いが伝わらないことは、もどかしいですよね。こういう時は、コーチングの手法を活用してみましょう。

自分の想いが伝わらないことは、もどかしいですよね。こういう時は、コーチングの手法を活用してみましょう。
コーチングでは、コーチ自身のBeing(在り方)が重要とされています。共感的に話を聞くとか、的確な質問をするとか、目標設定の仕方とか、それはDoing(行動)です。在り方というのは、コーチがクライアントのことを「困っている人」とか、「一人ではできないから助けが必要な人」として接するのではなくて、「可能性を持っている人」、「きっかけさえあれば自分で解決することができる人」と見ることが重要だということです。

勉強しないスタッフに「勉強してほしい」

「勉強をしない人に勉強をさせる」という課題から、「共に最善のサービスを提供する仲間とその方法を模索していく」という課題に変える必要があるかもしれません。その上で、自分自身の在り方と行動、相手の在り方と行動に分けて考えることが必要です。

在り方は、想いとか価値観とかに置き換えてもわかりやすいかもしません。さらにいうと、抽象と具体という概念でもあります。抽象的な価値観と、具体的な行動です。

相談者さんは、スタッフに今よりも勉強して欲しい(相手の行動)と思っている。そして、その理由は、患者さんに最善のサービスを提供したい(自分の在り方)から、ということですよね。

スタッフに「自分の想いを伝えたい」が主題

いくつかのケースを想定してみます。

相談者さんがスタッフに行動(Doing)レベルのことしか伝えていない。

「もっと勉強してください!(それが患者さんのためだって言わなくてもわかっているでしょ。)」

これは単純に想い(Being)を伝えたいのに行動の話しかしていないため、想いが伝わりません。

自分の在り方(Being)を伝えているつもりが、実はまだ手段(Doing)を伝えている。

「患者さんに最善のサービスを提供しましょう!患者さんに喜んでもらうことが、当施設が大切にしたいことです。」

これは、在り方を伝えているようにも聞こえます。しかし、手段(Doing)を伝えているということはないでしょうか。試しに、もう少しこのことを深掘り(抽象度を上げる)してみましょう。たとえばこんな質問をご自身に投げかけてみてください。

Q:どうして自分は患者さんに最善のサービスを提供することが大切なのだろう。
Q:なんのために最善のサービスを提供したいのだろう。

じっくり考えてみると、なにか、少し見えてくると思います。ある人は、「地域に笑顔を増やしたい」かもしれませんし、「チーム一丸になって喜びを分かち合いたい」だったかもしれませんね。あるいは、「人間的成長が大切だから」という方もいらっしゃるかも…

自分にとって大切にしたいこと(Being)は、意外と自分でわかっているようでわかっていません。そこがより明確になると、ストーリーとして、相手に伝わりやすいと思います。

相手のBeingを聞かずに、こちらのBeingを伝えようとしている。

相手の大切にしたいこと(Being)についてきちんとご存知でしょうか。スタッフが日々勉強をしていないように見えるのは、相手が他の何かを大切にしている結果なのかもしれません。

勉強をすることに何か不都合があるのかもしれません。

双方の価値観が交わるが着地点

相手の行動と、自分の行動が衝突していたとしても、相手の価値観と、自分の価値観が共に満たされる別の方法はあるかもしれません。

相手にとって大切なことを尊重しながら、自分にとって大切な想いを一緒に満たして行くことができたら、素敵なチームになりそうです。相談者さんもスタッフも、そのための答えをすでに持っていると信じています。

管理人より

今回もいいお話でした。私も子供に同じ思いを持っていますので、試してみようと思います。いつもいつも子供の気持ち(遊びたい)には耳を貸さず、こちらの気持ち(勉強してほしい)を押し付けてます。着地点を見つけことは相当大変そうですがやってみます!
そういえば、福田先生は、最近、stand.fmというアプリでラジオ配信を始められました。「やり始めたら楽しくなってきて、ついに収録用にマイクも買ってしまいました」とか。音声だけなので、通勤中や家事をしながら聴けてとってもいいです。もしご興味あれば、「家族と会社のお医者さん」で探してみて下さい。noteもなさっています。

福田先生のラジオ配信
https://stand.fm/channels/5ef6e83436e4dd5a2ddb6836
福田先生のnote
https://note.com/fukudayukihiro

ABOUT ME
瓜生千鶴
瓜生千鶴
WEB SOLEIL 管理人。リモートワーカー歴15年。M&Cパートナーコンサルティング所属し、「医療や介護の現場で働く方の活躍を全国に広めること」をミッションに活動。つながりのある方にスポットをあてたりステージを用意することが得意でikigai。