突然思いもよらな いことが起こった!COVID-19(コロナウイルス)の爆発的感染だ!
すべての人にふりかかった疫病。世界中が大混乱に陥っている。診療の中止、会議の中止、研修会の中止、(自分が行う)講演の中止、プライベートで楽しみにしていた旅行の中止…。私個人の話にしたってこんな感じだ。中止になったことを数えあげるとキリがない。
だがしかし、この混乱は、医療者としてクライシスマネージメントが出来ていない己の存在も知らせてくれた。
ステイホームである。巣籠である。
忙しい時には、「あれもしたい、これもしたい」と夢想するが、突然湧き出た自由時間に即対応が出来なかった。なんといっても時間が潰れなかった。
クライシスマネージメントを見直そう。
専門家って何の専門家でしょうか
ステイホームのおかげで普段はつけないテレビを時々見てしまった。「つまらないだろう」とつけたが釘付けになった。とにかく目が離せぬ。感染制御を実践してきた者としては、ワイドショーは、仰天・驚愕の連続なのであった…。
- まず世間一般の感染症・対策知識のギャップを感じ驚いた!
- 感染症のプロと言われる人のコメントには言葉を失った!
なんとまあ、ばらつきの多いことか。
感染症の専門家としてテレビに出るくらいであるから、感染症の専門家であることに間違いはないのだが、この「感染症専門家」というくくりが曲者だ。
感染症治療と言ったって、呼吸器内科、感染症科があるし、公衆衛生、疫学専門家等いろいろあるからね。
この中で、パンデミック(爆発的感染拡大)時に必要な感染症の専門家とは?真の感染制御医は誰であろうか?
日本にも感染制御医はごく少数だが確かにいる。しかし悲しいかな…。テレビ・新聞等マスコミからは声がかからない。
ようやくある専門家が出てきても、散々な目に遭っていて唖然とした。プリンシパル、エビデンス、ファクトはどうなったのかな?
危機の時期、本当の日本の姿を見た気がした。
コロナ後のニューノーマルという言葉が既に一人歩きしているように思える
本当に変わって行くのだろうか?今までのように喉元過ぎれば日本人にならないかとも思う。
やっぱり日本は平和ボケかな!これからの日本、日本人のお手並み拝見といきましょう。
書き手:岡 伊津穂 (いづほ)
- 医学博士
- MCPC特別顧問
- ICD感染制御医
- NPO法人日本医療・福祉環境サービス法人 理事長
- 職業感染共済会 理事長
- 職業感染制御研究会幹事
- 特定非営利活動法人日本医療・福祉環境サービス協会(JHWESA) 理事長