こんにちは。皆さんは、オンライン面会はどのようになさっていますか? 

厚生労働省が高齢者施設におけるオンライン面会の実施について、「利用者とご家族等との間でオンライン面会をしてほしい」と事務連絡を出したのが5月。長期化する現状を踏まえ、さすがに多くの施設がオンライン面会の導入に踏み切っていますが、施設が設備を整えても、ご家族の方がスマートフォン等を上手に使いこなせなかったり、手続きに煩雑な申し込みが必要であったりする場合もあり、

「気軽に申し込めない」

と悲しんでいるご家族もいらっしゃるようです。

利用者さんの中には、一刻一刻が貴重な方がいらっしゃいます。COVID-19のためとは言え…つらいですね。

厚労省は、

「家庭でパソコンなどの環境が準備できない場合は、感染経路を立つと言う趣旨に反しない範囲で施設等の玄関等で実施することも検討するよう」

と言っています。利用者さんご家族等にできるだけ寄り添った運用を願います。

5月に出された「高齢者施設等におけるオンラインでの面会の実施について」という事務連絡にはこんなことが書かれていました。

1 オンライン面会に必要な環境の整備
(1)必要となる備品等
(2)オンライン面会を行うにふさわしい環境
(3)新型コロナウイルス感染対策の徹底
2 利用者やご家族等の同意
3 オンラインを行っている事例

高齢者施設等におけるオンラインでの面会の実施について
出所 厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室 令和2年5月 15 日 事務連絡「高齢者施設等におけるオンラインでの面会の実施について」

オンラインでセカンドオピニオン外来をしてくれるところもあります

セカンドオピニオン外来は、かかりつけ医以外の専門医に病気の診断や治療方針について意見を求めることをいいます。より広い視野で検査や治療を患者さんご自身が選択するために設けられた制度です。
COVID-19の世界的な蔓延に伴い、医療機関への受診を自粛している患者さんも数多くいらっしゃいますが、ハイリスクゆえに病院に行きたくてもいけない方はどうしたらいいのでしょうか。

たとえばがん患者さん…。

がん患者さんがCOVID-19に罹ってしまうと重症化するリスクが高いといわれています。しかもセカンドオピニオンに対応できる専門医は、大病院に在籍していることが多いため、地方に住む患者さんにとってはもともとハードルが高いのです。そこにきてCOVID-19もあり、ますます相談しにくい状況になっています。

ただ、大規模病院や大学病院が続々とオンラインセカンドオピニオンをオープンさせています。こうした情報が不安を抱える患者さんのもとに届くよう、かかりつけ医の先生方にお願いです。不安そうな方には、「〇〇病院ではオンラインのセカンドオピニオンをやっているよ」とお声かけをしていただければと思いまます。

来月発行・それいゆ10月号では「オンライン資格確認」についての記事があります。

会員広報誌「それいゆ」の「2020診療報酬改定ポイントと具体策」では、佐々木総研の長さんが、「オンライン資格確認」についての記事を寄稿してくださっています。

長幸美さんメモ

20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事する傍ら、医療・介護の情報をコラムとし て発信している。医療機関の接遇・施設基準・新入職員の教育、改定セミナー・院内勉強会の開催 、福岡県の勤務環境改善アドバイザーとしても登録・活動している。

・診療情報管理士学会(診療情報管理士取得)
・MMPGマスター認定(認定番号 150881335) ・日本医業コンサルタント協会(登録番号第7775号)
・日本医療マネジメント学会・全国連携実務者協議会会員

長さんによれば、全医療機関の約14%程度の医療機関が「オンライン診療」に対応されているという結果が出てきているそう。「COVID-19感染症の拡大がおさまらない中、特例により後押しされた各システム会社の無料キャンペーン。これらの動きがオンライン診療拡大に一役買っています」。ただ一方でそれでも導入に踏み切れない慎重派も…。「やはり保険証の資格確認と一部負担金の未収金が増えるのではないかと心配されているんです」。来年3月からはいよいよ「オンライン資格確認」が始まります。

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