medical&care「それいゆ」
医療と介護それから地域 つながる・価値創造
編集部コラム

時代はバーチャル!DX!VRを活用し、より豊かな患者サービスを展開している医療機関も出てきました!

VRを通じて様々な体験をする取り組みが医療や介護の業界でも広がっています。手術やリハビリなどの教育コンテンツに活用されていることはよくご存じのことと思いますが、虐待を体験するVRや看取りを体験するVRもあります。「体験」もいろいろなタイプがあり、看取られる側、亡くなっていく側の立場を体験できるものもあります。そうした中、注目しているのは、患者さんや利用者さん、ご家族さんの癒しのためのコンテンツです。

2019年6月、神戸新聞がネット配信した取り組みは、まさにVRをターミナルケアの場において、それも患者さんの癒しのために活用している事例でした。ご紹介します。2019/6/7 10:15に配信された記事です。(ネットの記事は一定期間経過すると削除されてしまうので、一部、下記に転載させていただいています。)


一日でもいいから自宅に帰りたい。ふるさとをもう一度訪れたい-。終末期のがん患者の願いをかなえるため、兵庫県芦屋市朝日ケ丘町の市立芦屋病院の緩和ケア病棟で、仮想現実(VR)の装置が活用されている。患者は病室にいながら外出を疑似体験でき、気分の落ち込みが改善するなどの効果が表れているという。2017年度から大阪大大学院薬学研究科と共同で取り組み、5月末にはドイツで開かれたヨーロッパ緩和ケア学会で発表した。(中島摩子)

中皮腫を患い、緩和ケア病棟で過ごす同県尼崎市の男性(66)は5月末~6月初旬、ベッド上でVRヘッドセットを装着した。「自宅を見たい」という男性の願いを受け、妻(59)と三女(26)が、360度カメラで撮影したリビングや寝室、ヤマモモやモクレンが育つ庭、愛車などの映像が流れた。

妻と三女は「本人目線で、歩いているように撮影した。パパがいつも座っていたソファに座り、好きなゴルフ番組にチャンネルを合わせた。13年間乗った車の運転席では、運転気分を味わえるよう工夫した」と話す。男性は「まさか見られると思ってなかった」と感想を漏らし、特に愛車の場面の再生を繰り返した。

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 きっかけは17年の出来事だった。同病院で帰宅がかなわない患者のために、自宅のカーテンを使って病室の模様替えをしたところ、とても喜ばれた。非常勤薬剤師で大阪大大学院薬学研究科助教の仁木一順さん(31)がその話を聞き、VRの活用を提案した。

 共同研究として取り組むことが決まり、17年11月から18年4月にかけて、患者20人に体験してもらった。

 ふるさとや結婚式をした思い出の地、旅行先など患者の望みに応じ、関西や九州など各地で映像を撮影。衛星写真による「グーグルアース」も活用した。

 飛騨高山でバスの運転手をしていた男性は「運行ルートをたどりたい」と要望した。自宅の仏壇の前に座りたいという人もいた。

 体験前と体験後にアンケートで感想を尋ねたところ、不安感が減り、楽しみや幸福感が増す傾向が見られたという。

 同病院薬剤部長の岡本禎晃さん(51)は「終末期には、薬が効かない苦痛や苦悩があり、患者のために何かできないかと考えてきた。VRでは予想以上に良い結果が出た。患者の希望をかなえることは、家族のケアにもなる」と話す。

参照記事アドレス https://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201906/0012404221.shtml

いかがですか?

VR経験がない人は、「ゲームをしたりするものでしょう?」と言うのですが、現在のVRは、映像メディアの延長ではなく、経験そのものになりつつあります。筆者はこの記事を読んで、VRとACPの可能性を感じました。

家庭用VRで自粛生活を楽しむ

筆者は家庭でVRを導入しています。はじめてVRをレンタルしたのは2年前ですが、その時は費用面で折り合いがつかず、購入には至りませんでした。それが最近は、4万円を切る手軽さでクオリティーの高いVRが登場したため、即導入しました。

購入は大正解でした。新型コロナウイルスの感染予防の観点から、ここ1年は外出が制限されていますが、VRがあれば、運動をしたり、映画をみたり(VRで見ると映画館にいるような気分で映画が楽しめるのです)室内で手軽にリフレッシュができます。

家庭で導入しているVR

OCULUS QUEST 2 https://www.oculus.com/は、Facebookが提供している完全ワイヤレスのオールインワンVRヘッドセットです。大きめの電気屋さんやアマゾンで購入できます。

怒りに早く効くVR

最近VRを感情マネジメントにも使っています

普段、感情コントロールは、マインドフルネス瞑想を採用していますが、あまりに強い怒りに支配された時や疲れている時は使えません。

マインドフルネス瞑想では、「気持ちが高ぶっている時は、その状況に抗わず、その状態を認めましょう」と教えられます。それを繰り返していれば、いずれ落ち着く、ということですが、私のように忍耐力のないマインドフルネス初心者は、「落ち着く状況」という状況が来るまでを待っていられないのです。瞑想しようと目をつぶってもイライラしてしまいますし、その間に仕事の時間が来てしまったり、子供が騒ぎ出したりして、瞑想どころではなくなります。

VR瞑想で急性期のケアを行い、リラックスできたところで自力瞑想を試みる

脳も体も本物の体験と認識してしまう鮮明さのVRは、視覚や聴覚、触れるような感覚(迫ってくる感覚)を使ってこちらにアプローチします。

VRを使うと運動嫌いの人も楽々運動できてしまうのですが、これは、「動きたくないなあ」とか「運動なんて嫌だなあ」という考えを軽々と超える楽しい空間をVRが作り出し、「動きたくないなあ」という考えを一時停止させているのだと考えます。瞑想に使うのも基本的に同じアプローチで、魅力的なヒーリング映像などに思考が持っていかれるため、ネガティブな感情が一時的にストップするのです。

もちろん、個人差はあるでしょう。ですが筆者の場合は、自分の力だけで「平常心を取り戻そう」と頑張るより、早く気持ちが鎮まっていくことを実感しました。ある程度気持ちが鎮まれば、しめたもの。そこからマインドフルな状態に近づけていくことは比較的容易です。ゆっくりと深呼吸をし、自力で瞑想するもよし。起きてる状況を冷静に分析したり考えたりするもよし。

医療機関や介護施設でお勤めの方は、新型コロナウイルスの影響下において、外出もままならず、リフレッシュも難しいと聞いています。イライラした時のリフレッシュにVRは最適です。バーチャルの世界なら感染対策も万全です。

VRについて詳しく説明されている記事をみつけました
ぽりずむ https://porism.jp/tag/oculusquest

ABOUT ME
瓜生千鶴
WEB SOLEIL 管理人。ヘルスケア経営研究所広報を経てM&Cパートナーコンサルティング所属。ミッションは医療や介護の現場で働く方の活躍を全国に広めること。つながりのある方にスポットをあてたりステージを用意することが得意。結婚を機にリモートワーカーへ。