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ICN(Infection Control Nurse)が新型コロナウイルス感染症情報をお届けします

Bonjour!それいゆ編集部・瓜生です。新型コロナウイルス感染症対応のためにしばらく「それいゆ」の執筆をお休みなさっていた、感染症看護専門看護師/感染管理認定看護師の新改法子さんが、7月号で戻ってきてくださいました。まだまだ現場は大変な状態だと思いますがまたご一緒できて本当に嬉しいです。

ご勤務されている神戸市立医療センター中央市民病院さんでは、年明けから新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)患者さんを受け入れておられたとか…

試行錯誤しながらも考え得る限りの感染対策を実施しましたが、4月には職員や患者さんが感染してしまい、診療を制限せざるを得ない状況になりました。ようやく6月に診療体制を戻すことができましたが、COVID-19感染症拡大の速さ、予防の困難さは大変なものでした。感染対策の重要性を身にしみて感じています。

感染拡大を最小限にするためCOVID-19の感染対策を経験をもとにお話ししていただけますか?

誰もがすでに感染している可能性がある。それがCOVID-19です。ですから医療機関で働く私達はいかなる場面でも標準予防策を実施しておかねばなりません。報道にも出ていますが、COVID-19は、飛沫・接触感染することが分かりました。特殊な状況では空気感染もあり得ます。ですから、医療機関では、基本的な標準予防策の徹底に追加して、飛沫・接触感染予防のため(場合によっては空気感染予防のための)感染経路別対策の実施が必要です。

標準予防策というのは?

すべての患者さんの血液、体液などの分泌物や傷のある皮膚、粘膜には感染性があると考えて実施する基本的な感染対策です。手指衛生や咳エチケット、個人防護具(PPE)の着用など複数の対策で構成されています。

\新改法子さん/
神戸市立医療センター中央市民病院 感染管理室専従看護師。感染症看護専門看護師/感染管理認定看護師。看護師免許取得後、神戸市立中央市民病院(現在の神戸市立医療センター中央市民病院)に就職。2007年感染管理認定看護師資格取得。海外への学会発表も積極的で、2019年には日本環境感染学会でトラベルアウオード賞受賞。2020年3月名古屋市立大学大学院看護学研究科博士後期課程感染予防看護学修了。

外来で注意することはありますか?

一般の患者と疑い患者の入り口や導線を分けることをおすすめします。直接
受付に来られた患者さんは速やかにトリアージをしてください。そのためのチェックリストの作成、患者をいち早く隔離するエリアの設定など具体的な対策をし、医療者間で共有してください。

COVID-19の難しさってなんでしょう?

何と言っても発症の2日ほど前からウイルスを排出することです。これは
症状がない時期から感染性があるということを意味し、気付かれないまま感染源となるリスクがすべての人にあることを意味します。

手の打ちようがないですよね。

全くです。これまでマスクは、咳など気道症状のある人が飛沫をまき散らさないこととを目的として着用していましたが、気道症状のない職員・患者から他の職員・患者への伝播を防ぐことを目的とした「ユニバーサルマスキング」という概念が出てきました。感染予防のために、院内では医療
者だけでなく患者さんにもマスクを常に着用してもらうことが必要です。

他に注意点があれば教えてください。

休憩室や会議室、更衣室は、気が緩みやすく感染対策が破綻しやすい場所です。3密になっていないか、換気か?注意してください。それから、申し送り、ミーティングの在り方も見直していただきたいです。慣例となっている申し送りは、必要最少人数に絞って行い、ユニバーサルマスキングを取り入れましょう。会議やミーティングはオンラインを活用うこと。マスクを外している時には会話を制限してください。症状が出た時には軽症でも速やかに勤務を中断できる習慣とルールを共有してください。「このくらいなら大丈夫」その判断が大変な損失につながります。

新改さん執筆の「ハーモニー患者さん・利用者さんの未来のために」は「それいゆ」7月号に掲載しています。

ABOUT ME
瓜生千鶴
WEB SOLEIL 管理人。ヘルスケア経営研究所広報を経てM&Cパートナーコンサルティング所属。ミッションは医療や介護の現場で働く方の活躍を全国に広めること。つながりのある方にスポットをあてたりステージを用意することが得意。医療機関経営者の取材実績は300件超。結婚を機にリモートワーカーへ。