現場リポ

大阪豊中の「とよなか縁結実」さんを取材。市民や医療者、行政をつなぐ街の連携室です。

Bonjour!それいゆ編集部・瓜生です。「それいゆ」7月号の「イキイキ現場リポート」では、大阪豊中にある、「とよなか縁結実」重田由美さんを取材しました。「とよなか縁結実」は豊中市地域包括ケアシステム推進基本方針のモデル事業で、重田さんたちは、多様な人たちの居場所を作る活動をしています。こちらについては「それいゆ」7月号をご覧ください。

多職種連携のプロ。重田由美さん

平成5年、正看護師となり、関西電力病院に入職。外科・内科・整形外科・放射線科を一通り経験後、地域医療専任看護師となり、平成19年に公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院へ。いずれの病院でも医療連携コーディネーターとして活躍。前の面倒見の良さもあって、クリニックの先生たちから、「あの連携室に相談すれば何とかしてくれるよ」と言われることも多かったそう。

連携室勤務時代のお話を聴かせてください!

平成20年以前の話なので、まだ地域連携室という言葉も浸透していない時でした。けれど、「病診連携」や「地域医療連携室」という言葉を聞いて、「連携…これから先の医療のキーワードになりそう」と思い、自分から立候補したんです。ただ、周りを見てもお手本がなく、何を始めるにも手探り状態で苦労しました(笑)。それでも「誠実に対応していれば何とかなるはず」という確信だけはあり…。ひたすら真摯に対応しました。

真摯に対応したらどうなりました?

紹介率が伸びてきて…。私が勤務するようになって、3割以上も紹介率が向上したんですよ!

そ、それはすごい。紹介率向上はどの病院も目指していること。秘訣を教えてください。

最初は大変でしたけど、丁寧に対応していると、「あそこに相談すれば何とかなるよ」といった評価がついてきます。連携室の場合は、その結果が数値で見えたのが性に合っていました。看護職なのでどうしても根拠が知りたくなるんです。それに数値で結果が見えるとやりがいになります。

数値化って大事ですね。

大事ですよ。数値が上がれば、「このやり方で良いのだ」と自信になります。一方、数値が下がれば、「アプローチが間違っているのかも」と分析して改善することもできます。あとはやっぱり接遇です。連携室に配属になった時、「連携室は病院の顔。しっかりやろう!」と覚悟しました。もともと私は病院内で接遇担当。丁寧な声掛け、相手の立場にたった応対は学んでいました。それを徹底したのです。美しい接遇は相手に「私はあなたのことを大切に思っていますよ」というシグナルになります。真心を込めて細やかに対応していれば、「何かあったらこの病院に頼もう」と思っていただけますよ。

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